脂肪壊死症が発症しやすい血統の黒毛和種去勢牛20頭を用い、ウシキン区(10頭、毎日50g投与)と対照区(10頭、無投与)に分け、20か月間肥育しました。
その結果、脂肪壊死塊の発生率と1頭当たりの脂肪壊死塊の数が対照区よりもウシキン区で少なくなり、壊死塊の大きさもウシキン区で非常に小さかったことから、ウシキンで脂肪壊死症が予防できることが分かりました。
稲わらやサイレージなどの飼料はカビ毒に汚染されていることが多いと報告されています。牛がカビ毒に汚染された飼料を摂取した場合、肝臓や消化管の障害、免疫抑制による感染症、繁殖障害などが発生します。
ウシキンのカビ毒吸着性を3種類のカビ毒吸着材と比較したところ、ウシキンは、カビ毒を効率的に吸着しました。
大豆粕などをたくさん与えると、第一胃でアンモニアがたくさん作られて肝臓障害や尿欠症が増えることになります。
黒毛和種去勢牛20頭を用い、ウシキン区(10頭、毎日50g投与)と対照区(10頭、無投与)に分け、20ヶ月間肥育したところ、ウシキン区では、肥育中期のアンモニア濃度が低下し、尿石症が少なくなった可能性があります。
飼料が効率的に第一胃で分解されると総揮発生脂肪酸が増えます。
ウシキンを与えると、肥育後期の第一胃の総揮発生脂肪酸が多くなっています。これにより体重の増加が期待できます。